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モンク思考

自分がいったい何に振り回されているかに気づいて欲しい。幻想や思い込みとは手を切ろう。そして、自分が何に突き動かされ、何に生きる意味を感じるか、つねに問い続けよう。 (Jey Shetty)

良い本に出会えた。
11月の育休中は家事育児にたっぷり翻弄されながら、この本を少しずつ読むことができて良かった。
なぜなら、読んでいる最中からして、内省の深度が上がったように思うからだ。
自分がコーチングを学んでいるのもあって、コーチングとこの本の内容とが掛け合わされ、より自分の中に取り込めた事が多かったようにも思う。
本書はある意味で、自己啓発的な内容が多く含んでいるとも読めるのだけど、表面的ではなく、著者の修行体験をはさみながら、段階的なプロセスを踏んで最終的に奉仕の精神に向かっていく構造になっていて、土台がしっかりしている。
書き手へ親近感を頂くような書き方にもなっており、修行僧のように常に外部のノイズを制限できる環境にいない現代の生活に対する読者への共感と配慮も含まれいることで、抵抗感なく読めるのもポイントだろう。
アシュラムと呼ばれるヒンドゥー教の共同生活施設で宗教的な精神修行を行った著者は、最終的に修行を続けられなくなったのだが、そこで培った経験と自分の「ダルマ(*)」、そして大きな目的のために、現代社会に戻ってきた経緯がある。
(*)自分がこの世で成すべきもの、とでも言えるもの。人生の目的とか、使命、というものだ。
著者自身やその背景に対して私が共感することは少ないが、語られている内容については学ぶべき点も多い。
「昔、何かの本でよんだな〜」と思うような内容もあるにはあるのだが、じゃあそれを自分のものにできているか、といえばそうではないのだから、良い学び直しにもなっている点もある。
特に、本の中でも度々でてくる、「見つける、止まる、切り替える」というキーワードは役に立っている。
育休を取得し、家事育児の生活を繰り返すと、どうしても世界が狭くなり、家庭内のコミュニケーションが殺伐とする場面もある。
特に、感情的になってしまいそうな場面で、このキーワードは役に立つ。
自分の感情を見つめて、それを追いかける、という作業を行えたのは、この本を読んでいたから起こったことであり、そのことで自分に対する理解も深まった。
違う表現で言えば、セルフトーク力が強くなる、という意味で、この本は実践的だ。
そしてコーチングの場面でもこういう体験は活きてくるだろう。
少し話が横道にそれるが、この本を読んでいてふと振り返って思うことは、今年は自分というものを考えることが多い年だった、ということだ。
そしてそれは過敏な自意識というものの発見と、その自意識との戦いだったようにも思う。
自分から歩み寄る、自分から与える。しかし感情がそれを邪魔する。
弱く見られる、悪いのは相手なのに、気恥ずかしい、相手がそれをすべきだ、などなど。
それら感情によって心が曇り、本来の目的が達成できなくなる。
意識的にも無意識的に、自分を優位とした目的の達成、が潜在的な欲求として私の中にあることを発見した。
そして、現実的にそうならないことに腹を立てたり、批判的あるいは皮肉屋になるような場面もあった。
しかしこれらはすべて、過敏な自意識が心を曇らせているのだ。
自意識自体は良くも悪くもない。ただ、過敏さが時に毒となる。
自らの邪魔をするものが、実は自らである、ということは意外と多いのかもしれない。
大切なのは、自分の認知バイアスを認識し、切り替えることだ。
「いかんいかん、いつもの悪い癖が出ている」
自分の悪い癖に気づいたら、そう自分で呟くことで、一旦立ち止まり、気持ちや考えを切り替える。
まぁ、この切り替えるというのが簡単ではないのだけども。
(これに関連する口癖で、映画「バッドボーイズ2バッド」で主人公が心を落ち着かせるおまじないの言葉、「ウーサー」を本書で紹介していたのだが、思いがけずにそのシーンを思い出して懐かしむと共に、映画がまた見たくなった笑)
本書はコーチングのような内容だなぁ、と思ったら著者はコーチとしての活動もしておりコミュニティもあるようだ。(Podcastも配信していた。)

11月も今日で最終日、明日はあっという間に12月だ。

今年もあと少し、1日1日を大切にしていこう!

自分の思考に向き合おう

日々忙しく過ごしていると、なかなか自分のことや今後のことを考える時間が持てない。そんなことありませんか?
あるいは、一人で悩んでいて、なかなか人には相談できない。
もし、そんな状況にあるのなら、ちょっとだけ立ち止まって考える時間を作ってみませんか。
なかなか人に言えない悩みがあるなら、まずは言葉にしてみませんか。
そのお手伝をします。対話の中から発見や納得が生まれることもあるんです。
立ち止まって、自分の思考に向き合ってみると、何かが見えてくるかもしれません。

一緒にその時間を作って見ませんか?

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