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不安とどう付き合うか

恐怖と不安は似ているようで違う。
恐怖は何らかの対象があり、それから生ずる感情であるが、不安は対象が定まっていなくても発生する感情だ。
こうも言い換えられるかもしれない。
恐怖は「現実に起きていること」に対して感じるが、不安は「現実には起きていないこと」に対して感じるものだ。

アドラー心理学を日本社会に浸透した功績でも知られる岸見氏は、自身の著でこんなことを言っている。

課題を前にして不安になるのは、必ずしも課題自体が困難であるからではない。むしろ、課題に直面しないでおこうという決心がまずあって、その決心を後押しし、それを強化するために不安になったりするのである。

「数えないで生きる」/ 岸見一郎

つまり私たちが不安を感じている時は、先に「課題に直面しないでおこう」という選択が発生しているのだというのだ。
そんな馬鹿な、と思うかもしれないが、「課題に直面したくない」だとか、「困難に遭遇したくない」という心理が働いている時、不安を感じるのかもしれない、と思う自分がいる。

簡単なことなら、そもそも不安を感じたりはしないだろう。
例えば、電車にのって隣町まで行く、ということに不安を感じる人はあまりいないはずだ。
しかし、幼い子供の場合は、不安を感じるかもしれない。
なぜなら、それを「困難」だと思うからだ。
電車にちゃんと乗れるだろうか。電車から目的の駅で降りれるだろうか、知らない人に声をかけられたらどうしよう、そもそもどうやって乗車券を買うのだろう、などなど。
分からないことであったり、もしかしたら起こるかもしれない困難やそれら未経験から来る想像によって、不安を感じるのだ。

こう考えると、子供も大人も変わらない。
初めてのことや、あまり経験がないこと、あるいは自分がコントロールできない要因が多い状況、などといったことに、不安を感じるのだろう。

ではどうしたら不安を軽減できるだろう

よく言われるのは、自分が何に対して不安を感じているか、紙に書き出すことだ。これは客観的に自分の感情を観察することを意味する。
その他に何があるだろうか。

不安を感じつつも、「トライしてみる」ということに尽きるのかもしれない。

先に見たように、不安はどうしても感じてしまうものなのだ。
だから、不安とどう付き合うかであったり、不安をどう小さくするか、と考える方が建設的だ。
そして客観視以外にできることとすれば、その課題に取り組み、経験をつける、ということなのだと思う。
経験が増えれば、それだけ知識も知恵も増える。そうすると、前よりも分かっている事が増える。すると、おのずと不安も少なくなる。

アドラー心理学が「勇気の心理学」と呼ばれるように、私たちは「勇気ある選択」をすることで、過去の自分よりも少し成長した自分になれるのだ。

 

とまぁ、言うのは簡単ではある。実行が難しいのだ。

そんな、不安を感じている時に、考えを整理したり、静かに応援してくれる人が近くにいると、勇気もちょっとは出し易いかもしれない。

もしそうした時間が必要であれば、気軽にお声がけくださいね。

自分の思考に向き合おう

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